パグ

ぶさ可愛いという言葉はパグのためにあるのではないかと思います。クリクリの眼に潰れた鼻、シワシワの顔をちょっと傾げて飼い主を見つめる姿はとても愛らしく、一度はまったら病みつきになってしまうのがパグです。しわが臭くなるし、いびきはかくし、足は短いしでおじさんみたいな風貌をしていますが、それがとっても可愛かったりするのです。そのエキゾチックな顔立ちと豊かな表情は、毎日見ていても飽きることがありません。

パグについて

パグは、短鼻の小型犬です。パグという名前の由来は、ラテン語で「握りこぶし」を意味する「pugnus(パグナス)」から、または、中国語で「いびきをかいて眠る王様」を意味する「覇歌(パー・クー)」、古い英語で「優しく愛されるもの」からきているなど様々な説があります。ドイツでは「しかめっ面」という意味の「モプス」、オランダでは「モプスフンド」、フランスではパグを寵愛した俳優に因んで「カーリン」と呼ばれるなど、国によって様々な名前が付いているユニークな犬種です。パグの祖先はチベットのスパニエルという説や、マスティフ系という説などいくつかありますが、詳しい事は分かっていません。ペキニーズと同じ祖先の犬とも言われていて、確かにペキニーズを短毛にするとパグに似ている気がしますね。パグのルーツはとても古く、紀元前400年の中国には既に存在していたそうです。主に寺院などで飼われていて、古代中国の絵画などにもパグが描かれています。長い間中国から出ることのなかったパグですが、17世紀にオランダに渡り、そこからイギリスに伝えられると貴族たちの間で流行しました。イギリスのウィリアム3世やロシアのエカテリナ2世王妃など、皇室や王室でも愛された犬です。日本での歴史は浅く、初めて紹介されたのは第二次世界大戦後のことでした。以降は日本でもその愛らしさから高い人気を得ています。

身体の特徴

パグの特徴はなんといってもその潰れた鼻だと思います。真っ平に潰れた鼻と飛び出した目、それに黒々としてシワシワの顔が非常に愛らしいです。短毛のダブルコートで、垂耳で頭が大きいのが特徴的です。小型犬ですが骨格はしっかりしていて、鳴き声も落ち着いた低い声です。ごくまれにですが、高い声を出すときもあります。シッポは短くくるんと巻かれていて愛嬌があります。スクエア体型で、筋肉はコンパクトに引き締まって硬いのが特徴です。被毛はつやのある柔らかい毛で、毛色はシルバー、アプリコット、フォーン、ブラックの4種類です。どれも色がはっきりしていて、顔や背中のラインとの差もくっきりしています。ブラック以外の毛色の場合は花から口の周辺と耳が黒いのが特徴です。

性格

少しだけ頑固なところがありますが、その顔とは裏腹に愛嬌があり、とても人懐っこい性格をしています。飼い主のことをよく観察していて、理解しようと努めていて、常にかまってほしいと思っている甘えん坊な所もあります。やや気まぐれでマイペースな面もありますが、温厚で安定した性格なので、初心者にも飼いやすいです。陽気で活発で頭もよく、理解力があります。辛抱強いのでしつけもしやすいです。攻撃性は皆無なので、子供やお年寄りとも仲良く暮らせるタイプです。見た目だけでなく、しぐさや行動もユニークで、見ていて心がなごみます。飼い主に非常に忠実で愛情深い犬ですが、幼少期に甘やかしてしまうとテコでも動かない頑固者になってしますので、しつけはしっかり行いましょう。鼻が潰れているため、呼吸が荒く、いびきもうるさいので、慣れない人は寝室を別にすることをお勧めします。

飼うときの注意

日頃のお手入れ

パグの被毛は短いので比較的お手入れは簡単です。獣毛ブラシでブラッシングしてあげ、運動後などは蒸しタオルで身体を拭いてあげましょう。鼻の周りのしわに汚れが溜まりやすいので、食後など最低でも1日1回は濡れタオルなどで拭いてあげるようにしてください。あまり強く吹くと痛がって顔を拭かれるのを嫌がるようになってしまうので、優しく拭いてあげるのがポイントです。また、垂耳の中も汚れが溜まりやすいので、定期的に耳掃除をしましょう。耳もしわも放っておくと臭くなるので、きちんとお手入れしてあげてください。シャンプーは1ヶ月に1回程度行えば大丈夫です。運動は室内犬なのでそれほど必要ではありません。1日に10~20分程度の散歩や室内での運動で十分です。パグは鼻が潰れているせいで呼吸がしづらく、熱交換の効率が悪いため、暑さにも寒さにも弱いです。熱中症で死亡するパグもいます。ですので、真夏の日中に散歩したり、暑い日に車に置き去りにしたりするのは絶対にやめてください。また、冬場は室内と温度差が少ない日中を選んで散歩するといいでしょう。

気を付ける病気

パグは目が飛び出ているので、散歩中などに目をきずつけてしまうことがあります。散歩中や運動中は障害物がないか、充分に注意を払いましょう。また目ヤニも出やすいので、目ヤニが出ていたら濡れタオルなどで優しく拭き取ってあげましょう。パグは短毛で脂性なため、皮膚病にもかかりやすいです。運動後は蒸しタオルで全身を綺麗に拭いてあげれば皮膚病を防ぐことができます。食欲旺盛なため肥満になりやすいので、バランスの良い食事を適切に与えるようにしましょう。寒さ暑さに弱く、とくに暑さは苦手で熱中症になることが多いので、温度管理はきちんと行ってください。睡眠中はいびきをかくことが多いです。あまりにも酷いいびきの場合は、鼻腔狭窄の可能性があるので病院で相談してみてください。

パグ脳炎

先天性の場合と遺伝の場合が多いのですが「パグ脳炎」という病気を発症する個体がいます。パグ脳炎はペキニーズやチワワ、フレンチ・ブルドッグなどの小型犬に多い病気で、脳全体に壊死などの炎症が起こる慢性的な脳疾患です。パグ脳炎の原因は不明で治療法も見つかっていません。初期症状としては発作、運動失調、旋回運動、視力障害などが見られます。治療により脳の壊死を制御できる場合がありますので、それらの症状があったら早急に受診するようにしましょう。進行すると、嗜眠や意識消失、摂食障害、嚥下困難、遊泳運動などが生じ、数日から数週間で急速に悪化進行します。そして脳の壊死を制御できない場合、盲目、斜頸、起立不能、飲水障害、昏睡などの神経学的異常が急激に進行し、発病からわずか1日から数週間で死に至るか、手の施しようがないまま安楽死せざるを得ない状況になってしまいます。パグ脳炎の治療法は見つかっていませんが、進行を遅らせる治療は進んでいるようなので、もしかしたらとおもったら早めに受診するようにしましょう。

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